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古賀研究グループが九州まちづくり賞を受賞

2025年412()、九州大学西新プラザ(福岡市早良区)にて、日本都市計画学会九州支部が開催され、本学工学部建築学科 古賀研究室2024年度九州まちづくり賞(日本都市計画学会)を受賞しました。

同賞は、「まちづくりおよび都市計画の進歩・発展に著しい貢献をしたすぐれた成果または実績を表彰する」とされており、2022年より取り組んでいる古賀研究グループの防災まちづくりの活動が評価されました。なお、2018度も受賞しており、今回で2度目の受賞となりました。


■受賞タイトル
『熊本地震から学び南海トラフ地震に活かす二地域連携による防災まちづくり』

■古賀研究グループの受賞メンバー
・崇城大学古賀研究室
・古賀元也(崇城大学)
・株式会社Vizers
・藤本賢志(株式会社ナレッジコミュニケーション)
・坂元旭(崇城大学)
・辛島一樹(前橋工科大学)
・益城町立広安小学校
・蒲郡市立形原北小学校
・熊本県益城町
・愛知県蒲郡市

選考委員会委員長による受賞理由

本プロジェクト「熊本地震から学び南海トラフ地震に活かす二地域連携による防災まちづくり」は、熊本県益城町と愛知県蒲郡市の二地域を結び、防災まちづくりの新たなモデルを構築した点で大きな 意義を持ちます。まず、地域を超えた防災連携の先進性について重要な意義があります。本プロジェクトは、2016年の熊本地震を経験した益城町と、今後発生が予測される南海トラフ地震に備える蒲郡市を結び、自治体の枠を超えた協力体制を築きました。地震の経験を共有し、災害に対する備えを強化する仕組みを構築した点が高く評価されます。

また、産官学民が連携した包括的な防災まちづくりとしても高く評価されました。大学、行政、地 域住民、企業が一体となり、子供たちを中心にした防災教育、地域点検・防災マップ作成、オンライン意見交換会、防災イベントを実施しました。これにより、地域全体の防災意識を高めるとともに、異なる世代や立場の人々が協力しながら取り組む姿勢が促進されました。

加えて、防災技術の革新と実践的活用という側面も注目されます。本プロジェクトでは、デジタル 技術を活用した「防災マップづくり支援システム」や「AR 災害イメージアプリ」を開発し、実際のまち歩きやワークショップに活用しました。これにより、地域の防災情報をリアルタイムで共有し、災 害時の危険箇所や防災設備の把握を容易にしました。本プロジェクトは、全国展開可能な防災まちづくりモデルの検討としても有用です。地域間連携による防災まちづくりの成功事例として、今後、他の地域でも応用可能なモデルを示しました。本プロジェクトの取り組みは、全国各地の自治体や地域住民が連携し、防災意識を向上させるための重要な指針となるものです。

本プロジェクトは、地域を超えた協働による防災まちづくりの先進的な取り組みとして、社会的な 影響力と持続可能性を持ち、今後の防災都市計画の発展に寄与するものです。その功績を称え、九州まちづくり賞を授与いたします。