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教育

本学建築学科では、さまざまな領域を見渡せる建築専門家を育成するために1、2年生では建築の基礎を徹底的に習得し、その後、学生の将来の進路にあわせて、「建築総合コース」、「建築計画コース」、「建築構造コース」の3つのコースに分かれ、各コースに沿って授業科目を学びます。
日本において建築技術者として認められるためには、建築士、特に一級建築士の資格が必要であり、受験資格に必要な授業科目のほとんどは、2年生までに学ぶことができます。マンツーマンによる設計教育や少人数制の講義など、一人ひとりの目標にあった修学指導を行います。
3年生以降は、まちづくりに関する実演など、地域と密着した教育課題が設定されており、4年生では県内外の実際のフィールドでの研究活動を行います。
海外の建築工事においては「建築士」より「技術士」の資格が有効です。本学科の3つのコースのうち、「建築計画コース」および「建築構造コース」はJABEE(日本技術者教育認定機構認定)を受けていることから、両コースの修了生は卒業と同時に「技術士補」の資格を取得することができます。

建築学科の理念

本学建築学科は、建築教育を建築が有する普遍的課題、今後の社会で求められる課題及びひとづくりという視点からとらえ、次の3つを教育理念に掲げている。

  1. 建築が有する普遍的課題に対する基礎的知識と技術体系の教授及びそれに基づく包括的・横断的思考力の養成
  2. 今後の社会で求められる建築的課題に対する専門的知識と技術体系の教授及びそれに基づく分析・判断力及び応用力の養成
  3. 建築を志す者の責務として社会に対する責任を自覚した倫理観をもち、建築が建ちあがる現実の場で考えることができる人材の育成

カリキュラムの構成

建築は、人間と社会のかかわり合いの中で建築物を創造するプロセスであり、その創造にあたって人間及びその集合体である社会や自然がつくる環境と調和・共存を常に考えなければなりません。
同時に、どのように空間としての建築物をつくり上げるかの技術も考えなければなりません。また、今日、建築をとりまく諸環境は日々変化し、地球環境の保全に代表されるような新たな解決すべき問題や地域で求められる大学の果たすべき役割等の課題が出現しています。更に、人間、社会及び環境とのかかわりが大きい建築にあっては、建築に携わる者の社会に対する責任は重く、技術者としての倫理観も今まで以上に要求されています。こうした中で、これから建築を志す学生は、単に建築の知識を修得するだけでなく、建築は現実の場で建ちあがることから、その場で課題を見つけ、考え、判断することができることも大切と考えます。
建築学科の教育カリキュラムの構成は図1のようになっています。3年次から建築総合プログラムと建築専門プログラムの2つに分かれます。建築総合プログラムは「建築総合コース」の1つだけです。建築専門プログラムは更に「建築計画コース」と「建築構造コース」の2つに分かれます。

画像:建築学科教育カリキュラムの構成

図1 建築学科教育カリキュラムの構成

建築学科入学後2年次後期までは、基幹実習科目と位置付けた設計科目と、それを支援する系横断型のアーキワークI~IV、並びに、各系の導入的・基礎的内容の授業科目を主に学びます。
3年次前期以降では、全ての学生は建築総合コース、建築計画コースあるいは建築構造コースのいずれかを選び、そのコースに沿って授業科目を学びます。建築総合コースに進む学生は個性に応じたあるいは志向する関係分野の授業科目を幅広く、建築計画コースに進む学生は「建築計画・環境・歴史意匠」系のより高度な授業科目を、建築構造コースに進む学生は「建築構造・生産」系のより高度な授業科目を学びます。
なお、建築専門プログラムはJABEE認定教育プログラムとして、2011年度に認定されました。「建築計画コース」と「建築構造コース」に進んだ学生は、卒業後、JABEEの認定プログラム修了者となります。また、「建築計画コース」、「建築構造コース」、「建築総合コース」を修了した全ての学生は、概ね3年次前期までに、一級建築士受験資格を取得するために必要な建築分野の知識を必修の授業科目において学び、卒業後に一級建築士を目指すと共に、建築界の多方面で社会に貢献できる人材になるように期待しています。

学科のポリシー

ディプロマ・ポリシー(全学科共通教養科目)

「人間関係形成・社会形成能力」「自己理解・自己管理能力」「課題対応能力」「キャリアデザイン能力」等の基礎的・汎用的能力を身につけ、それらを実践できるもの

ディプロマ・ポリシー(学位授与の方針)

本学科は、教育理念に沿ったカリキュラムを実践し、厳格な成績評価により卒業要件を満足した次の能力を有するものに学士(工学)を授与します。

  • 【知識・理解】 ・建築が有する普遍的課題に対する基礎的知識と技術体系及びそれに基づく思考力を身につけたもの。
  • 【汎用的技能】 ・今後の社会で求められる建築的課題に対する専門的知識と技術体系及びそれに基づく分析・判断力及び応用力を身につけたもの。
  • 【態度・志向性】 ・建築を志す者の責務として、社会に対する責任を自覚した倫理観と豊かな人間性を身につけたもの。

カリキュラム・ポリシー(教育課程編成・実施の方針)

本学科は、幅広い教養と建築の専門知識を身につけて実社会で活躍できるように、次の実施方針でカリキュラムを編成します。

  • 建築学の普遍的な基礎的知識とそれに基づく思考力を養うため、専門基礎科目とともに各専門科目を充実させ、一級建築士を取得するために必要な基礎的な教育を行います。
  • 建築学の高度な専門的知識とそれに基づく実践力を養うため、計画から設計までのプロセスを理解し、各専門分野の立場から企画、計画及び検証、設計を展開し、それをプレゼンテーションする横断的デザイン教育を行います。
  • 自然科学の教養、社会に対する責任を自覚した倫理観及び社会で通用するコミュニケーション能力を養うため、自然科学教育、社会科学及び倫理教育、語学教育、キャリア教育を体系的に行います。

アドミッション・ポリシー(入学者受入れの方針)

本学科は、建築の専門性を活かし、「いのちとくらし」を支える人材の養成を目指して、次のような人を受け入れます。

  • 人間、都市あるいは地域と深くかかわり合う建築の世界において十分に能力が発揮でき、また、自分の建築を語ることができる人材を養成することから、建築技術の習得に必要な基礎学力を高校卒業までに身につけており、また、自主的な学習態度を有する人。
  • 建築を通して、世界的あるいは地域的視野で物事を思考できる人材を養成することから、建築の創造、建築空間のデザインや環境、安全への深い関心を持ち、社会に貢献する意欲をもつ人。
  • 建築は社会性をもち、協働のもとで成り立つことから、建築に携わる上で、倫理観をもち、協調性とコミュニケーション能力を有する人。

JABEEコースについて

建築物の創造とその生涯は、人間、都市あるいは地域と深くかかわり合うとともに、自然環境との調和・共存や資源の有効利用などとも幅広くかかわり合います。
本学建築学科の教育理念は、建築を志す者が、建築に係わる知識とその技術体系に基づく思考力、判断力及び実践力、さらに加えて自分の建築を語る能力を身につけるとともに、個性を十分に発揮しつつ倫理観をもち続ける人材となるように、次の3つを掲げています。

  1. 建築が有する普遍的課題に対する基礎的知識と技術体系の教授及びそれに基づく思考力の養成
  2. 今後の社会で求められる建築的課題に対する専門的知識と技術体系の教授及びそれに基づく分析・判断力及び応用力の養成
  3. 建築を志す者の責務として社会に対する責任を自覚した倫理観をもつ人材の育成

この理念に沿って、2年次終了までに、すべての学生は一級建築士受験資格を取得するために必要な建築分野の基礎的な授業科目をおおよそ学びます。3年次以降では、以下のような、建築総合コース、建築計画コースあるいは建築構造コースのいずれかを選び、その志望するコースでより一層の高度な授業科目を学びます。

建築総合コース:建築全般の基礎的知識及び技術を身に付け、それを社会に還元できる優れた建築技術者の育成
建築計画コース:設計・計画における技術力及び応用力を重点的に身に付け、環境や人間社会の課題に取り組む建築家の育成(JABEEコース)
建築構造コース:構造・生産における技術力及び応用力を重点的に身に付け、建築技術の発展に寄与する技術者の育成(JABEEコース)

このうち、建築計画コースと建築構造コースの2コースがJABEE(日本技術者教育認定機構)コースです。本学科の建築専門プログラムがJABEE認定技術者プログラムとして認定されたことにより、JABEEコース卒業生は、国家試験である技術士資格試験の第一次試験が免除され、修習技術者となります。その後、実務経験を積み、技術士二次試験に合格することにより、技術士資格を得ることができます。

工学分野では、技術士は大変重要な資格です。建築士の資格と併せ持つことによって、社会活動がより一層充実し、そして幅広くなります。

表1 建築専門教育カリキュラムの流れ

画像:"建築専門教育カリキュラムの流れ"

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画像:CAD実習

CAD実習

コンピュータは実際に手で触れて体験しなければ情報(データ)の流れを把握できません。この講義では、二次元および三次元CADソフトを操作してコンピュータや周辺機器の動作、データの扱い方等を学び、その後1つの建築物について図面から空間像をイメージし、コンピュータグラフィック(CG)によって仮想空間に再現します。

宮崎さん
2014年度2年生(鹿児島県・錦江湾高校出身)


画像:建築積算

建築積算

本学は全国でも十数校と数少ない建築積算士補認定校で、建築積算の授業を受講し認定試験に合格することで取得できます。建築積算士補の資格を大変優れた成績で取得したことにより日本建築積算協会より表彰されました。

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工学部 建築学科 2017年度4年生(福岡県・小倉南高校出身)

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4年生VOICE

2016年度4年生 古谷さん

日頃の授業が資格につながる密度の濃い4年間が力に

古谷さん
株式会社大林組に就職
2016年度4年生(福岡県・筑紫高校出身)

JABEE認定のコースや、資格取得の充実度に惹かれて入学。通常の授業から一級・二級建築士につながる内容の講義があり、また、様々な資格の認定校なので授業の一貫として目指せる資格もあります。「建築積算士補」資格取得の際には、授業に加えて先生方からの特別テキストを何度も解いて、合格することができました。密度の濃い学びが私の力になりました。